感覚が鈍い身体とソマトセンサリーマップ(身体地図)〜不調のサインに気づくために〜
- タナカユウジ

- 7月1日
- 読了時間: 4分
そもそも「身体感覚が鈍い」とは?
普段の生活で、自分の身体の状態にどれくらい気づいているでしょうか?たとえば…
肩に力が入っていることに気づかない
同じ姿勢で何時間も過ごしても違和感を感じない
人に「そこ、硬いですね」と言われて初めて気づく
そんな経験はありませんか?
こうした「身体からのサインに気づきにくい状態」を、私たちは「感覚が鈍い身体」と表現することがあります。
これが長く続くと、知らないうちに疲労がたまりやすくなったり、動きのクセが強まってしまうことも。
なぜ感覚が鈍くなるのか?
感覚が鈍くなる理由はいくつかあります。代表的なものは次のようなものです。
同じ姿勢が続く生活習慣
長時間座りっぱなし、スマホやパソコン作業、寝転がってテレビを見続ける…。
こうした同じ姿勢が続く生活が習慣化すると、身体への刺激が偏り、一部の筋肉や関節が“使われないまま”の状態が続いてしまいます。
その結果、脳がその部分の感覚情報を「いらないもの」と判断して、感度が落ちるとも言われています。
ストレスによる感覚麻痺
心理的なストレスも、感覚の鈍さに影響することがあります。強いストレスが続くと、身体は「これ以上ダメージを受けないように」と防御反応として感覚を鈍らせることがあります。
特に「痛み」や「疲労感」が鈍くなるケースもあり、知らず知らずのうちに無理を重ねてしまうことも。
脳と身体の“つながり疲れ”
ここで登場するのが、脳内の「体性感覚野(たいせいかんかくや)」というエリアです。
この部分には、「ソマトセンサリーマップ(身体地図)」と呼ばれるものが存在します。
私たちの脳は、全身の部位ごとに「どこからの感覚情報か」を区別して受け取る地図のようなものを持っています。
しかし、長期間その部分を使わなかったり、同じ刺激ばかりを受けていると、この地図がぼやけてくることがあるそうです。
例えるなら、「しばらく使っていない道路地図がかすれて読めなくなってきた」そんな状態です。
これがいわゆる「感覚が鈍い身体」の背景にある一因とも考えられています。
感覚が鈍いと、なぜ不調が起きやすいのか?
力みが抜けず、慢性的な緊張が続く
感覚が鈍いと、「今どこに力が入っているか」に気づきにくくなります。その結果、知らないうちに筋肉が固まり続けることも。
たとえば、肩や腰に無意識の力みが残ったまま生活していると、気づかないうちに疲労がたまっていきます。
無理な動きを繰り返し、疲労が蓄積
感覚が鈍いと、「正しい動き」「負担の少ない動き」がわかりにくくなることも。
そのため、無意識のうちに「いつも同じ動きグセ」「身体に負担のかかる動き」を続けてしまい、気づかないうちに疲れやすい身体になってしまう場合もあります。
自律神経も乱れやすくなる
慢性的な力みや緊張が続くと、自律神経のバランスにも影響が出やすくなると言われています。
特に「交感神経が優位なままリラックスできない」「寝ても疲れが取れにくい」など、不調の原因が多方面に広がってしまうこともあります。
整体でできること
整体では、無理なく身体に触れることで、感覚に気づきやすい状態へと導くお手伝いをしています。
ゆっくりとした刺激やポジション調整で、身体のどこに力が入っているのかを自覚しやすくする
普段使えていない部分への刺激で、身体地図に“新しい情報”を与える
過度な緊張を避け、無理なく自然に動ける感覚を思い出せるようサポート
もちろん、「こうすれば必ず良くなる」という断定はできませんが、“気づける身体”に近づくきっかけとして、整体を活用される方もいらっしゃいます。
まとめ
「身体が鈍いかも?」と思った時こそ、自分に優しく向き合ってみるタイミングかもしれません。
普段の生活の中で、
「今、どこに力が入っているかな?」「身体はどんな感覚があるかな?」
そんなふうに、少し立ち止まって身体に意識を向けてみるのもおすすめです。
もし、「自分だけではなかなか気づけない」「どこをどう動かせばいいのかわからない」と感じたら、中野区の整体院『みどり整体院』でも、そんなお手伝いをさせていただいています。
ご興味があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
※この記事は一般的な健康情報をお伝えするものであり、特定の効果や改善を保証するものではありません。身体の状態に不安がある場合は、医療機関での相談をおすすめします。




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