肩の違和感に注目。“肩甲挙筋”と肩甲骨の関係とは?【ブログ版】
- タナカユウジ

- 4月17日
- 読了時間: 4分
更新日:4月22日
今回は「肩まわりに違和感を感じやすくなる背景のひとつ」として、肩甲挙筋(けんこうきょきん)という筋肉に注目してみたいと思います。
肩甲挙筋は、首の骨(頚椎)から肩甲骨の内側上部にかけてつながっている筋肉で、その名の通り「肩甲骨を引き上げる」働きがあります。
この筋肉、実は多くの人が日常生活の中で無意識に使いすぎてしまいがちなんです。
肩甲挙筋が緊張しやすくなると…
この筋肉がこわばってくると、肩甲骨の動きがスムーズにいかなくなり、その結果、首や肩まわりに余計な負担を感じやすくなることがあります。
たとえば、スマホを見るときや、長時間のデスクワーク中など。
ふと気づいたら「首が前に出ている」なんてこと、ありませんか?
この“首前突”の姿勢は、肩甲挙筋にとってかなりのストレスになりやすいのです。
姿勢が崩れたまま長時間過ごすことで、次第に肩まわりが重だるく感じられたり、張っているように思えることもあります(もちろん感じ方には個人差があります)。
こうした状態が続くと、肩甲骨まわりの連動性が落ち、結果として身体のバランスにも影響してくるかもしれません。
肩甲骨は、身体全体を支える“土台”のひとつ
肩甲骨は、単に腕を動かすだけの骨ではありません。
背中・首・腕と連携しながら、全身のバランスを保つ上で大切な役割を担っています。
ところが、肩甲骨がガチガチに固まってしまうと、その動きに制限がかかりやすくなります。
逆に、肩甲挙筋がゆるんでくると、肩甲骨も動かしやすくなり、肩まわりが軽やかに感じやすくなることもあります。
「ほぐす」「緩める」こと自体が目的というよりも、身体の連動性や快適な動きを取り戻すきっかけとして捉えていただくと良いかもしれません。
肩甲挙筋にやさしくアプローチする方法
では実際に、肩甲挙筋にアプローチする方法としてどんなものがあるのか。
ここでは、比較的取り入れやすいものをご紹介します。
1. 肩甲挙筋ストレッチ
椅子に座った状態で、背筋を伸ばします。
首をゆっくりと横に倒します。
そのまま、倒した側とは反対の手で頭を軽く押さえます(強く引っ張らないように注意)。
肩甲骨の上あたりがじんわり伸びているのを感じたらOK。

このストレッチを、左右20秒ずつ、1日2〜3回行うのが目安です。
ポイントは「深呼吸をしながら」「勢いをつけずにじっくり」です。
2. 肩甲骨を動かすエクササイズ
両腕を前に伸ばします。
そのまま肩甲骨を意識して、ゆっくりと腕を後ろに引き、肩甲骨同士を寄せるように動かします。
呼吸と合わせて、5〜10回程度繰り返します。

肩甲挙筋だけでなく、広背筋や僧帽筋などにも心地よい刺激が入り、肩まわりが目覚めやすくなります。
日々の姿勢が、やさしいケアに
肩まわりを快適に保つためには、ふだんの姿勢や習慣がとても大切です。
デスクワークやスマホ使用時の姿勢ポイント
画面は目線と同じ高さか、やや下に
骨盤を立てるように座り、椅子に深く腰かける
首が前に出ないよう、背中〜頭を一直線に意識する
ちょっとした姿勢の工夫が、肩甲挙筋への負担を軽くしてくれるサポートになります。
「肩を回す」動きもおすすめ
日常的に、肩をゆっくり大きく回す動きを取り入れてみてください。
腕だけでなく、肩甲骨ごと動かすように意識するのがコツです。
1時間に1回、数回だけでも十分に意味があります。
「ながら動作」でできるので、取り入れやすい習慣になるはずです。
おわりに
肩まわりの違和感や重だるさにはさまざまな背景がありますが、肩甲挙筋と肩甲骨の動きに目を向けることが、身体の使い方を見直すきっかけになるかもしれません。
つらさや張りを感じると「そこをなんとかしたい!」と思いがちですが、身体はすべてつながっています。
一部分だけを見るのではなく、全体のバランスを意識しながら整えていくことが大切です。
みどり整体院では、お一人おひとりの身体の状態に合わせた施術と、ご自宅でも取り入れやすいセルフケアの提案を行っています。
「肩が気になるけど、どこから整えればいいのか分からない…」そんなときは、ぜひお気軽にご相談くださいね。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!



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