血流は“結果”だった――身体がつくる“めぐり”の話
- タナカユウジ
- 6月26日
- 読了時間: 4分
「血流」や「めぐり」という言葉を耳にすると、多くの方は「どうやって良くしようか?」と考えがちかもしれません。でも、少し視点を変えてみると、見えてくるものがあります。
今回は、「血流は“結果”として現れるもの」というテーマで、私が日々の整体や自身の体験から感じていることをお話ししたいと思います。
血流は「原因」ではなく「結果」
多くの人が誤解している「血流アップ」のイメージ
世の中には「血流を良くしよう」「血流改善しよう」といった情報がたくさんありますが、実は血流というのは何か一つの方法でダイレクトにコントロールできるものではありません。
例えば、「運動したから血流が増えた」「お風呂に入ったからポカポカする」。
これらはすべて「身体がそれに合わせて、血流を変えた結果」です。
実は、“流れ”は身体が自動で決めている
血流は、自律神経やホルモン、血管の拡張・収縮など、身体が内部で自動的に調整しているものです。呼吸、姿勢、筋肉の状態、心の緊張状態……こういったさまざまな要素が組み合わさり、その“結果”として血流は変わります。
最近の研究でも、心理的ストレスが末梢血管の収縮に影響を与えることや、適度な運動やリラクゼーションが末梢血流に良い変化をもたらすことが報告されています。
身体がゆるめば、自然と流れも変わる
筋肉・姿勢・呼吸――日常に潜む“めぐり”のカギ
筋肉がガチガチに緊張していると、血管が圧迫されて流れが滞りやすくなります。逆に、ストレッチや深呼吸などで筋肉がゆるむと、自然と血管の通り道も広がり、めぐりやすい状態になります。
また、猫背などの姿勢も血流に影響します。特に胸まわりが縮こまっていると、呼吸が浅くなり、酸素供給が滞りがちになることも。
心の状態も、めぐりに影響する
ストレスがかかると、交感神経が優位になり、血管がギュッと収縮することが知られています。逆に、リラックスできる時間が増えると、副交感神経が優位になり、自然と血流も変わってきます。
これは「深呼吸」「瞑想」「ゆったりした時間をつくる」など、日常の中でできる小さな工夫で変えていける部分です。
「整体で血流が変わる?」という問いに対して
私がおこなっているのは、“土台”へのアプローチ
みどり整体院で大切にしているのは、身体の土台となるバランスや緊張状態に働きかけることです。
たとえば、庭のホースを思い浮かべてみてください。ホースがどこかで踏まれていたり、ねじれていたりすると、水の流れは自然に弱くなります。でも、その踏み跡を取り除いたり、ねじれをほどいたりすれば、特に水を押し出さなくても、自然と水は流れ始めます。
整体でおこなっていることも、まさにそんなイメージです。
血流そのものを直接コントロールするわけではありませんが、呼吸が深くなったり、筋肉がゆるんだりすることで、自然に身体のめぐりが変化していくこともあります。
ただ、呼吸が深くなったり、筋肉の緊張がゆるんだり、身体のバランスが整っていくことで、結果的に「めぐりが良くなる」と感じられる方もいらっしゃいます。
施術後に「身体がポカポカする」と感じる方がいる理由
施術後、「なんかポカポカしてきました」という声をいただくことがあります。
これも、無理に血流を押し出しているのではなく、身体がリラックスして自然に変化しているサインなのかもしれません。
日常でできる、めぐりサポートの習慣
まずは深呼吸から
気がついたときに、ゆっくり息を吐いてみる。それだけでも、自律神経が少しずつ変化していきます。
軽いストレッチで、筋肉をやさしく動かす
朝起きたとき、夜寝る前、少しだけでも身体を動かすことで、筋肉がゆるみ、自然と流れが生まれやすくなります。
小さな「気づき」を大事に
「今日はちょっと疲れているな」「なんだか呼吸が浅いな」そんな小さな変化に気づくだけでも、身体は少しずつ整っていきます。
おわりに
血流は、私たちが“がんばって変えるもの”ではなく、身体が自分で整えていく“結果”です。
だからこそ、焦りすぎず、無理をせず、自分の身体と丁寧につきあっていくことが大切なのだと感じます。
小さな深呼吸、軽いストレッチ、姿勢を整える意識。日々の中でできる、ほんの小さな行動が、いつの間にか身体の流れを変えてくれることもあります。
中野区のみどり整体院では、そんな“土台づくり”のお手伝いをしています。
もし、ご自身の身体について「最近なんだか気になるな」と感じることがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
心地よい“めぐり”のある毎日を、少しずつ、一緒につくっていきましょう。
※この記事は、健康や身体のしくみに関する一般的な情報提供を目的としたものであり、特定の効果や結果を保証するものではありません。

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