ストレッチしても動きにくい理由とは?身体の“滑走”という視点
- タナカユウジ

- 3月31日
- 読了時間: 5分
「ストレッチをしているのに身体が動きにくい。」
「やわらかいと言われるのに、なぜか引っかかる感じがある。」
このような感覚を持つ方は少なくありません。
こうしたとき、一般的には「身体が硬いから」と考えられがちです。
ただ、実際には硬さだけでは説明しにくい動きにくさもあります。
そこで一つの手がかりになるのが、身体の中の“滑走(滑り)”です。
私の整体でも、この滑り方や動きのつながりを大切に見ています。
身体は一つのかたまりではなく、いくつもの層でできています。
筋肉、皮膚、その間にある組織が重なり合い、わずかにずれ動くことでスムーズな動きが生まれます。
この「層同士の動き」を、ここでは“滑り”と呼びます。
滑走が失われると、身体には何が起こるのか
滑走が保たれている状態では、動き出しが自然で、余計な力みが少なく、必要な分だけ無理なく動けます。
一方で滑りが小さくなると、動き出しが重い、途中で引っかかる、一部だけ突っ張る、伸ばしても抜けないといった変化が出やすくなります。
ここで大切なのは、必ずしも「硬さ」だけが問題ではないという点です。
柔らかくても動きにくさは出ますし、可動域があっても動作の途中で止まることがあります。
問題は、層同士がうまくずれ動けているかどうかです。
たとえば何枚かの布が重なっている状態を考えると、適度に動けば扱いやすい一方で、張りつくと一部に負担が集まります。
身体の中でも同様に、同じ姿勢の継続や特定動作の繰り返し、無意識の緊張の積み重ねによって、「ずれ動く余白」が減っていきます。
その結果、単に硬いというよりも、動きがつながらない身体になっていきます。
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滑走が落ちると、全体の連動も落ちやすくなる
首を動かすと肩までつっぱる。
腰をひねると股関節がついてこない。
腕を上げると背中まで重い。
こうした状態は、滑走の低下によって全体の連動が落ちていると考えると見えやすくなります。
身体は単独で動いているわけではありません。
肩だけ、腰だけ、股関節だけで完結する動きは少なく、実際には複数の部位が連動しています。
その途中で滑りが小さくなると、一部だけで無理に動こうとして負担が偏りやすくなります。
「柔らかいのに動きにくい」という状態は、この連動の低下として見ると整理しやすい場合があります。
私の整体が見ているのは、強さよりも動きのつながりです
一般的には、強く押したり大きく伸ばしたりして変化を出す方法もあります。
ただ、滑走の視点で見ると、必要以上に強い刺激は身体が身構える要因になることがあります。
そのため私は、強さで押し切るよりも、身体が自然に動きやすくなる条件を探すことを大切にしています。
具体的には、関節のわずかな動きや組織の遊び、呼吸に伴う変化、重さの乗り方、左右差や前後差といった情報を手がかりにします。
身体は動きやすい方向と引っかかりやすい方向を、すでに示していることがあります。
その差を踏まえて関わることで、別の場所へ負担を逃がさずに変化が出やすくなります。
私が意図しているのは、固いところを力で押し込むことではありません。
滑りが戻りやすい方向を探しながら、身体が自分で動きを取り戻しやすいきっかけをつくることです。
言い換えれば、「変える」よりも「戻りやすくする」という考え方に近いです。
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最初の触れ方で分かること
最初に触れたときから、温度や張りの出方、呼吸に合わせた動きの変化、どの方向に動きやすく、どこで止まりやすいかといった情報が入ってきます。
これらは単に「凝っている」「硬い」といった一言では表しきれません。
どこが悪いかを一つに絞るというより、どこで滑走が小さくなり、どこで連動が途切れているかを見る感覚に近いです。
そのため、強い刺激で反応を起こすのではなく、身体が警戒しにくい範囲で関わることを重視します。
大きな刺激を受けた感覚はないのに、動きやすさを感じる場合があるのは、この関わり方による可能性があります。
まとめ
身体の動きにくさは、単純な硬さだけでは説明できないことがあります。
層同士が滑り、全体が連動して動けているかどうかという視点を持つと、見え方が変わります。
私の整体でも、強い刺激で変化を出すことより、身体が自然に戻りやすい条件を探すことを大切にしています。
柔らかいのに動きにくい。
伸ばしても引っかかる。
そのような感覚がある場合は、「硬さ」だけでなく「滑り」という視点も思い出してみてください。
みどり整体院では、身体の硬さだけでなく、動きのつながりや滑り方も含めて見ています。
中野区で整体をお探しの方で、柔らかいのに動きにくい、伸ばしても引っかかると感じる場合は、こうした視点も参考になるかもしれません。
※本記事は一般的な身体の見方を解説したものであり、特定の効果を保証するものではありません。
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