日常動作を少し丁寧に。続けやすい身体の考え方
- タナカユウジ

- 5 日前
- 読了時間: 4分
「運動をしなければ」と思うほど、なかなか続かない。そう感じている方は、決して少なくありません。
仕事や家事で一日が終わり、わざわざ運動の時間を取る余裕がない、という声もよく聞きます。
気合を入れて始めても、数日で途切れてしまった経験がある方も多いかもしれません。
けれど、よく考えてみると、私たちは毎日すでにたくさん身体を動かしています。
立つ、座る、歩く、かがむ。これらはすべて、身体を支え、動かす基本的な動作です。
大切なのは、「新しい運動を足すこと」ではありません。
すでに行っている動作を、少しだけ丁寧に使ってみる。その視点です。
日常動作は、身体を支える動きの集合体
日常の動作は単純なようでいて、実は多くの部位が同時に関わっています。
たとえば立つという動作ひとつでも、足裏で床を感じ、脚で身体を支え、骨盤や背中が姿勢を保ち、上半身がバランスを取っています。
身体の違和感や不調は、使っていないから起こるというより、同じ使い方が続くことで偏りが生まれる場合もあります。
だからこそ、動作そのものを少しだけ変えてみる。それだけでも、身体への刺激は変わります。
「運動を足す」より「動作を少し変える」
ここで大事なのは、回数を増やしたり、負荷をかけたりしないことです。
速さを少し落とし、呼吸を止めず、どこに体重が乗っているかを感じてみる。
それだけで十分です。
エクササイズと聞くと、頑張るものやきついものを想像しがちですが、日常動作の中では、気づいたときに戻れるくらいがちょうどよいと感じる方もいます。
生活と切り離さないことが、続けやすさにつながります。
生活の中で取り入れやすい動作の例
ここでは、日常の中で取り入れやすい例を挙げます。
どれも、特別な準備をせずに「ついで」にできる動作です。
・キッチンや洗面台で立っている時間を使う
料理中や洗い物、洗面台の前に立っている時間も、毎日の中で自然に生まれる立位の時間です。
このとき、足裏に体重がどう乗っているか、片側に偏っていないか、呼吸が浅くなっていないかを確認してみます。
深くしゃがんだり、大きく動いたりする必要はありません。姿勢を保ったまま、かかととつま先に体重をゆっくり移動させるだけでも、下半身や体幹への意識は変わります。
【首・肩への応用】
立ったまま、頭を前後に大きく動かすのではなく、首を長くするような意識で、ゆっくり左右に傾けます。勢いはつけず、呼吸に合わせて行います。肩をすくめたり、強く伸ばしたりする必要はありません。首から肩にかけての重さを感じることで、肩まわりの緊張に気づきやすくなります。
・立ち上がりや座り動作を丁寧に行う
椅子から立つ、座る。
この動作は一日の中で何度も行います。つい勢いで動きがちですが、床を踏む感覚、身体が持ち上がる流れ、支えている部位に意識を向けながら行ってみます。
回数を増やす必要はありません。いつもの動作を、少し丁寧に行う。それだけで十分です。
【腰まわりへの応用】
立ち上がるときは、腰だけで動こうとせず、脚と骨盤が一緒に動く感覚を意識します。
座るときも一気に腰を落とさず、重心が下がっていく過程を感じてみてください。
腰を伸ばす、ひねるといった動作を加えなくても、腰まわりの張りに気づくきっかけになります。
・歩いているときの意識の向け方
歩くときも同じです。歩幅を広げたり、速く歩いたりすることよりも、足が地面に触れる感覚や、体重が移動していく流れ、上半身とのつながりに意識を向けてみます。
通勤や買い物の途中など、「ついで」にできる点も取り入れやすさの一つです。
【背中・肩への応用】
歩きながら腕の振りを少し小さくし、肩の力を抜いて、背中が自然に揺れる感覚を感じてみます。胸を張る必要はありません。
上半身が固まりすぎていないかを確認するだけでも、背中や肩まわりの状態に気づきやすくなります。
続けるために大切な考え方
これらは、毎日必ず行わなければならないものではありません。
忘れてしまっても問題ありませんし、思い出したときにまた戻れば大丈夫です。
続けることは、回数や完璧さの問題ではなく、生活の中に残るかどうか。
その点が大切です。
身体にとって無理のない形で、日常に溶け込むことを意識してみてください。
まとめ
日常の動作は、すでに身体を動かす機会にあふれています。
特別な運動を増やさなくても、動作の質を少し変えるだけで、身体への感じ方は変わることがあります。
頑張らなくても、やめにくい。そんな形で、身体との付き合い方を考えるきっかけになれば幸いです。
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