肩が上がらないのはなぜ?インピンジメント症候群の原因と整え方
- タナカユウジ

- 2025年5月19日
- 読了時間: 4分
更新日:8月15日
肩が上がらない、途中で引っかかるように痛む。
そんな違和感を感じたことはありませんか。
シャツに腕を通すときや、洗濯物を干すときにズキッとする。
腕を上げようとすると、途中で止まるような感覚がある。
こうした状態の背景には、「インピンジメント症候群」という考え方があります。
インピンジメント(impingement)とは、肩の中で筋肉や腱などの組織が骨の間で圧迫されたり、挟まれたりする状態を指します。
まずは、肩の中で何が起きているのかを見てみましょう。

この図では、肩の中で骨と骨の間にスペースがあり、その中を筋肉や腱が通っていることが分かります。
腕を上げる動きでは、肩の骨や腱などの位置関係が変化します。
その過程で肩まわりの組織に負担がかかり、痛みや引っかかるような感覚につながることがあります。
ただし、「肩が上がらない」「途中で痛む」というだけで、インピンジメント症候群と判断できるわけではありません。
では、具体的にどの部分が影響を受けやすいのでしょうか。

ここで注目したいのが、棘上筋という筋肉です。
この筋肉は肩甲骨から腕の骨へつながっており、腕を最初に持ち上げる動きで重要な役割を担っています。
棘上筋は肩甲骨から上腕骨へつながり、腕を動かすときに働く腱板の一つです。
肩を動かしたときの痛みや引っかかるような感覚には、棘上筋を含む腱板や周囲の組織が関係することがあります。
ただし、肩の痛みにはさまざまな原因があるため、痛む場所や動きだけから原因を決めつけないことも大切です。
日常の姿勢や動き方も大きく関係しています。
肩だけを見るのではなく、身体全体のつながりについては
でも詳しく紹介しています。
たとえば、猫背の姿勢や長時間のデスクワーク。
スマートフォンを見るときの首の位置や、肩の使い方のクセ。
こうした積み重ねによって、肩甲骨や胸郭の動きが制限されることがあります。
肩甲骨は、肩の動きを支える土台です。
肩甲骨の働きについては
でも詳しく紹介しています。
腕を上げる動きでは、肩関節だけでなく肩甲骨や胸郭も一緒に動いています。
そのため、肩甲骨や胸まわりの動きが小さくなっていると、肩まわりに負担が集中することがあります。
肩が動かしづらいときほど、痛む場所だけではなく、その周囲がどのように動いているかを見ることも大切です。
では、このスペースはどのように整えていけばよいのでしょうか。
この動きは、肩だけでなく肩甲骨や背中も含めて動かすことがポイントです。
壁に手をつきながら腕を上げることで、肩甲骨が自然に動きやすくなります。
この動きでは、肩だけで腕を上げようとせず、肩甲骨や背中も含めて動かすことを意識します。
壁に手をつくことで動きを確認しやすくなりますが、痛みを我慢して高く上げる必要はありません。
無理に腕を上げることよりも、自分が動かせる範囲で肩まわりの動きを確認することを大切にしてください。
動いている間に息を止めて力まないよう、自然な呼吸を続けながら行います。
私自身も以前、肩の腱板を傷めた経験があります。
そのときに感じたのは、「肩だけを何とかしようとしても難しい」ということでした。
その経験から、肩だけを見るのではなく、肩甲骨や胸まわりを含めて身体の使い方を考えるようになりました。
もちろん、これは私自身の経験であり、同じような肩の状態に当てはまるとは限りません。
肩の違和感は、使いすぎだけが原因ではありません。
動かし方の偏りや、身体全体のバランスが関係していることも多くあります。
肩が上がらない原因は一つではありません。
強い痛みがある、急に腕が上がらなくなった、転倒や外傷のあとから痛む、痛みが続いているといった場合は、セルフケアだけで判断せず、医療機関への相談を優先してください。
みどり整体院では診断や治療を行うのではなく、肩だけに注目せず、肩甲骨や姿勢、普段の身体の使い方なども含めて身体の状態を確認していきます。
※イラスト素材や写真も公開しています。
記事の理解や資料作りに、ぜひご活用ください。
Pixabay
イラストAC




コメント