ゲームって身体に悪い? 整体師が考える“いい関係・よくない関係”
- タナカユウジ

- 2025年6月8日
- 読了時間: 9分
更新日:8月16日
「ゲームって、身体に悪いんですか?」
ゲームを長く楽しんでいる方なら、一度くらい気になったことがあるかもしれません。
目が疲れる
。肩や首がつらくなる。
腰が重くなる。
夜遅くまで遊んでしまう。
たしかに、ゲームをしている時間が長くなると、身体への負担が気になる場面はあります。
ただ、私はゲームそのものを悪者にする必要はないと思っています。
私自身、ファミコン世代として育ちました。
スーパーマリオ、ドラゴンクエスト、ファイナルファンタジーなどを遊び、20代では『ウルティマオンライン』に夢中になって、仕事以外の時間はほとんどログインしていた時期もありました。
現在でもゲームは好きですし、『ドラゴンクエストウォーク』のように、ゲームが歩くきっかけになるものも楽しんでいます。
ゲームは娯楽です。
気分転換になったり、人との交流につながったり、外へ出るきっかけになったりすることもあります。
だから大切なのは、「ゲームは良いか悪いか」と二つに分けることではありません。
ゲームを楽しみながら、身体を長時間置き去りにしないこと。
今回は、ゲーム好きの整体師という立場から、ゲームと身体のちょうどいい付き合い方について考えてみます。
ゲームそのものより「遊んでいる間の身体」を見る
整体師としてゲームをしている方の身体を考えるとき、まず気になるのはゲームという行為そのものではなく、「遊んでいる間、身体をどう使っているか」です。
ゲームに集中していると、同じ姿勢のまま長い時間を過ごすことがあります。
テレビの前でコントローラーを握る。
パソコンの画面を見ながらマウスを操作する。
スマートフォンを手に持ったまま下を向く。
どれも一つひとつは珍しい姿勢ではありません。
問題になりやすいのは、その状態が長く続いて、姿勢を変える機会が少なくなることです。
たとえば座った状態が続けば、首や肩だけではなく、背中や腰、お尻、股関節なども同じような使われ方が続きます。
だから「この姿勢は悪い」と決めつけるよりも、「どのくらい同じ状態が続いているか」を見た方が実用的です。
良い姿勢をずっと維持しようとして身体を固める必要もありません。
少しくらい姿勢が崩れても、また動けばいい。
ゲーム中の身体では、完璧な姿勢をつくることより、同じ状態を長く続けすぎないことを意識した方が取り入れやすいと思います。
夢中になるほど身体への注意は向きにくくなる
ゲームの面白いところは、集中できることです。
難しいボスと戦っているとき、対戦が盛り上がっているとき、物語の続きが気になっているときには、時間を忘れてしまうことがあります。
これはゲームの魅力でもあります。
一方で、意識が画面へ集中している間は、身体へ向ける注意が少なくなることがあります。
「さっきから肩に力が入っていたな」
「少し腰が重くなってきたな」
「喉が渇いていたな」
ゲームを止めた瞬間に、初めて気づいた経験がある方もいるのではないでしょうか。
これはゲームだけで起こることではありません。
パソコン作業、読書、勉強、細かな手仕事など、何かへ集中しているときにも似たことは起こります。
大切なのは、こうした感覚を「身体からの危険信号だ」と怖がることではありません。
少し姿勢を変えてみる。
立ってみる。
水分をとる。
画面から目を離してみる。
その程度の小さな対応で十分な場合もあります。
身体の違和感へどのように気づいていくかについては、
でも詳しく紹介しています。
ゲーム中は呼吸にも少し目を向けてみる
ゲームをしているとき、姿勢だけではなく呼吸が変わっていることもあります。
たとえば、敵の攻撃をぎりぎりで避けようとしているときや、細かな操作へ集中しているとき。
あとから振り返ると、「そういえば息を止めていたかもしれない」と気づくことがあります。
もちろん、ゲームをしている間ずっと呼吸が悪くなっているという意味ではありません。
ただ、集中や緊張によって呼吸の仕方が変わることはあります。
だからといって、ゲーム中にずっと深呼吸をする必要もありません。
一区切りついたときに、一度コントローラーを置く。
そのとき自然に息を吐いて、肩や手に力が入っていないかを確認してみる。
それくらいで十分です。
ゲームの世界では画面の中のキャラクターばかり見ていますが、ときどき操作している本人の身体にも視点を戻してみる。
これだけでも、長時間遊ぶときの付き合い方は少し変わってきます。
目が疲れたら「目だけ」の問題と考えない
ゲームを長くしていると、目の疲れを感じることもあります。
画面を見続けていることに加えて、集中しているとまばたきが少なくなったり、近い距離を見続けたりすることがあります。
ただ、目だけを休ませようとしても、身体全体が同じ姿勢のままでは、首や肩の緊張が残っていることがあります。
そこで、休憩するときは画面から目を離すだけではなく、立ち上がってみるのも一つの方法です。
窓の外を見る。
飲み物を取りに行く。
トイレへ行く。
少し部屋を歩く。
わざわざ「運動をしなければ」と考えなくても構いません。
ゲーム中に固定されていた視線と身体を、いったん別の方向へ動かす。
休憩というより、身体の使い方を切り替える時間と考えると取り入れやすくなります。
ゲームと睡眠は「時間」だけで考えない
もう一つ気になるのが、夜のゲームです。
「あと少しだけ」と思っていたのに、気づけば日付が変わっていた。
ゲーム好きなら、身に覚えのある話ではないでしょうか。
睡眠を考えるときには、単純に「ゲームをすると自律神経が乱れる」と決めつける必要はありません。
ゲームの内容、遊ぶ時間、画面の明るさ、その日の生活、本人がどの程度興奮しているかなど、さまざまな条件が関係します。
ゆっくり遊べるゲームもあれば、対戦やアクションのように「もう一戦」と気持ちが高ぶりやすいゲームもあります。
大切なのは、自分の場合はどうなのかを見ることです。
ゲームを終えてすぐ眠れる人もいれば、頭の中にゲームの感覚が残って、なかなか眠る気分になれない人もいます。
後者なら、寝る直前まで遊ぶのではなく、ゲームを終えてから少し別の時間を挟んでみるのもよいでしょう。
照明を少し落とす。
本を読む。
入浴する。
静かな音楽を聴く。
「何分前にゲームをやめれば正解」と決めるのではなく、自分が眠りへ切り替わりやすい流れを探してみることが大切です。
休憩はゲームを邪魔する時間ではない
長時間ゲームをするとき、「休憩を取りましょう」と言われても、盛り上がっているところで止めるのは難しいものです。
特にオンラインゲームでは、自分だけ突然「整体師に休めと言われたので離席します」とはいきません。
だから、厳密な時間を決めなくても構いません。
ステージをクリアしたとき。
マッチとマッチの間。
ロードを待っているとき。
トイレや飲み物のために席を立ったとき。
ゲームには自然な区切りがあります。
そのタイミングを使って、一度身体を動かしてみます。
肩を回してもいいですし、立ち上がって伸びてもいい。
数歩歩くだけでも、座っていたときとは身体の使い方が変わります。
短い休憩を挟む「マイクロブレイク」という考え方もあります。
長時間座ったままゲームをしているときには、まとまった休憩を取ることだけでなく、短い時間でも立ち上がったり身体を動かしたりして、同じ姿勢をいったん切ることが大切です。
具体的な取り入れ方については、
でも詳しく紹介しています。
何秒休まなければならないと厳密に考える必要はありません。
長時間同じ状態を続けないために、ゲームの小さな区切りを利用する。
ゲーム好きにとっては、このくらいの考え方の方が続けやすいのではないでしょうか。
ゲームを楽しむこと自体を悪者にしない
ゲームの健康への影響を考えると、「ゲーム時間を減らしましょう」という結論になりがちです。
もちろん、生活のほとんどがゲームになり、睡眠や食事、仕事、学校などに影響が出ているのであれば、遊び方を見直す必要があるでしょう。
しかし、趣味として楽しんでいるゲームまで罪悪感を持ってやめる必要はないと思います。
仕事から帰って好きなゲームをする。
休日に昔から好きなシリーズをじっくり遊ぶ。
オンラインで友人と話しながら遊ぶ。
歩くゲームをきっかけに外へ出る。
ゲームとの付き合い方は、人によって違います。
私自身、ゲームをしてきたからこそ分かる楽しさがあります。
だから整体師として伝えたいのも、「ゲームをやめましょう」ではありません。
ゲームを楽しむなら、操作している自分の身体のことも、ときどき思い出してほしいということです。
ゲーム好きほど「長く遊べる身体」を考える
ゲームは、一作品をクリアして終わりではありません。
好きな人なら、これから先も新しい作品が出るたびに遊びたいでしょう。
私もそうです。
だからこそ、その場の肩や腰だけではなく、「この趣味をこれからも楽しむために、身体とどう付き合うか」という視点を持っておくのも悪くありません。
姿勢を完璧にする必要はありません。
休憩時間を秒単位で管理する必要もありません。
ゲームをしてはいけない時間を細かく決める必要もありません。
ただ、ときどき身体へ注意を戻す。
座りっぱなしなら立ってみる。目が疲れたら画面から離れる。
手や肩に力が入っていたら一度動かす。
夜更かしが続いているなら、遊ぶ時間を少し見直してみる。
そのくらいの小さな調整でも、ゲームとの付き合い方を考えるきっかけになります。
ゲームと身体は「いい・悪い」ではなく付き合い方
「ゲームって身体に悪い?」
この問いに、私は単純に「悪い」とは答えません。
ゲームには、集中して楽しめる時間があります。
人とつながる楽しさもあります。
歩いたり身体を動かしたりするきっかけになるゲームもあります。
一方で、夢中になれば長時間同じ姿勢になったり、身体への注意が薄れたり、夜更かしにつながったりすることもあります。
だから見るべきなのは、ゲームそのものではなく、自分がどのように遊んでいるかです。
好きなゲームを我慢するのではなく、身体を置き去りにもしない。
画面の中のキャラクターを育てながら、ときどきコントローラーを握っている自分自身にも目を向ける。
ゲームと身体の「いい関係」は、そんなところから始まるのではないでしょうか。
※本記事は、ゲームと身体の使い方について一般的な考え方を紹介したものです。特定の症状の診断や治療、変化を保証するものではありません。痛みやしびれ、目の症状などが強い場合や長く続く場合は、必要に応じて医療機関へご相談ください。
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