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それは“クセ”じゃなく、“防御反応”かもしれない〜身体と心の記憶に気づくために〜

執筆者の写真: タナカユウジ
タナカユウジ
2025年5月8日
読了時間: 5分

更新日:9月9日


※動画は記事公開当時の内容です。現在の内容に合わせ、本文は一部更新しています。


「気づくと肩に力が入っている。」

「人と会ったあと、どっと疲れる。」

「力を抜こうとしても、なかなか抜けない。」


そんな経験はありませんか。


忙しい日が続いたあとや、人に気を遣う時間が長かった日には、呼吸が浅くなり、肩や背中まで硬くなっていることがあります。


自分では普通に過ごしていたつもりでも、身体だけがずっと緊張していた。

整体でも、そのような状態の方は少なくありません。

こうした反応を、「私は緊張しやすい性格だから」と考える方もいます。


しかし身体を見ていると、それは性格というよりも、身体がこれまで覚えてきた"反応の積み重ね"として現れているように感じることがあります。


身体は考えるより先に反応する


人は突然大きな音がすると肩をすくめます。

寒ければ自然と身体を丸めますし、不安を感じれば呼吸が浅くなることもあります。

これらは頭で考えて起こしている行動ではありません。


大きな音に驚いて肩をすくめたり、寒さで身体を縮めたりするように、私たちの身体には刺激に対して無意識に反応する仕組みがあります。

不安や緊張が強い場面でも、肩や首へ力が入ったり、呼吸が浅くなったりすることがあります。


こうした反応は、身体を守るうえで必要なものです。

ただし、仕事や人間関係などで緊張する時間が長く続くと、肩に力が入っていることや呼吸が浅くなっていることに、自分では気づきにくくなる場合があります。


関連記事「そのこわばり、身体が"守ろうとしている"サインかもしれません」でもご紹介したように、身体は不調を起こす前から、自分を守るためのサインを出していることがあります。


緊張が続くと身体の使い方にも影響する


整体では、「姿勢を良くしようとすると苦しくなる」「力を抜こうとしても、どこかへ力が入ってしまう」といった相談を受けることがあります。


こうした状態を筋肉の硬さだけで説明することはできません。

長時間同じ姿勢を続けることや、仕事中に集中して身体へ力を入れること、痛みのある場所をかばって動くことなどが続けば、その人なりの身体の使い方が定着していくことがあります。


そのため、見た目だけを「正しい姿勢」へ合わせようとしても、かえって疲れたり、別の場所へ力が入ったりすることがあります。


整体では姿勢の形だけではなく、普段どのような場面で力が入りやすいのか、呼吸や関節の動きはどうなっているのかなども確認しながら身体を見ていきます。


緊張と休息の切り替えについては、「ヴェイガス神経が働くとき、身体はようやく休める」でも詳しくお話ししています。


緊張が続く背景は一つではない


家に帰っても肩の力が抜けない、休日なのに身体が休まらないと感じることがあります。


その背景には、仕事や人間関係などによる心理的な緊張だけでなく、長時間同じ姿勢を続けること、運動量の低下、睡眠不足、痛みをかばう身体の使い方など、さまざまな要因が考えられます。


そのため、身体のこわばりを「ストレスが原因」「姿勢が原因」と一つに決めつけることはできません。


整体でも、気になる場所だけを見るのではなく、姿勢や関節の動き、呼吸、生活の中で身体へ負担がかかっている場面などを確認しながら、複数の可能性を考えていきます。


力を抜こうとしても抜けないことがある


「姿勢を良くしよう」「肩の力を抜こう」と意識しても、思ったように身体を変えられないことがあります。


特に長く緊張していた状態では、力を抜くこと自体を意識しすぎることで、かえって肩や首へ力が入る場合もあります。


そのため、無理に姿勢を矯正したり、力を抜こうと頑張ったりするのではなく、楽に座れる位置を探す、同じ姿勢を長く続けない、呼吸を止めていないか確認するなど、まず負担を増やしている条件を見直してみることも大切です。


「力を抜きたいのに抜けない」という状態については、「力を抜くのが難しいのはなぜ?身体が緊張し続ける理由と整え方」でも詳しくお話ししています。


緊張しているときは呼吸の状態も確認する


緊張しているときに深呼吸をしようとする方も多いと思います。

ただし、無理に大きく吸おうとすると、胸や肩へさらに力が入ってしまうこともあります。


まずは、肩が上がっていないか、作業中に息を止めていないか、普段より呼吸が浅くなっていないかなど、現在の状態を確認してみましょう。


呼吸法を行う場合も、苦しくなるほど頑張る必要はありません。

短時間で取り入れられる方法については、「ボックス呼吸とは?短時間で心と身体に"間"をつくる呼吸の整え方」も参考になります。


まとめ


肩や首へ力が入り続ける、家に帰っても緊張が抜けないといった状態には、姿勢や身体の使い方だけでなく、仕事や人間関係による緊張、睡眠、活動量など、さまざまな要因が関係している場合があります。


そのため、「自分の悪いクセだから」と決めつけたり、無理に力を抜こうとしたりする必要はありません。まずは、どのような場面で身体へ力が入りやすいのか、呼吸や姿勢がどう変化しているのかを確認してみましょう。


普段の身体の状態へ気づく方法については、「身体の声を聴く方法」でも紹介しています。


また、緊張が続いて疲れが抜けにくいと感じる方は、「休んでも疲れが抜けないのはなぜ?身体が回復しにくくなる原因とは」もあわせてご覧ください。


※本記事は、身体の仕組みやセルフケアについて一般的な内容を紹介したものです。強い痛みやしびれ、急な体調変化などがある場合は、無理をせず医療機関へご相談ください。



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Pixabay




イラストAC




防御反応による身体の緊張をテーマに、ブロッコリー整体師がセネカとニーチェのいる水槽を見ながら、身体と心の記憶について説明しているイメージ

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